NHKで放送されている50代以降の人たちを応援する情報番組「あしたも晴れ!人生レシピ」。
今回はこの時期にピッタリのテーマでした。
気付くとたまってしまっている汚れ、こまめに掃除をしようと思っていても、忙しいとついつい後回しになってしまいます。
そんな様々な汚れでお悩みのお宅へ、”汚れ落としのプロ”日本ハウスクリーニング協会の指導員をされている佐藤さんが助けにやってきました。
<ガスコンロのガラストップについた頑固な油汚れ>
料理後は熱いので冷めてから掃除をしようと思ってそのままになってしまっている汚れ。
メラミンスポンジでこすっても、頑固な汚れはキレイに落ちません。
①「アルミホイル」を適度な大きさにたたむ。
自分の持ちやすい大きさにしましょう。
②ガラストップに粉末の「重曹」を振りかける。
油汚れは酸性なので、弱アルカリ性の重曹によって中和させます。
③アルミホイルで重曹の上から汚れを軽くこする。
油汚れがポロポロとはがれていきます。
微細な粒の重曹はガラス面を傷つけずに汚れだけを取ってくれます。
アルミホイルは汚れた面の凹凸に反応し、力を入れなくても汚れを落とすことができます。
④これでも残っている汚れには、「要らなくなったカード」で削り落とす。
分厚く硬くこびりついた汚れには、カードの硬さと大きさがちょうど良いのです。
もう使わないメンバーズカードやクレジットカードが良いでしょう。
⑤汚れを落とした重曹はそのままシンクの中へ入れる。
<17年間手つかずの換気扇の油汚れ>
換気扇を掃除しないとフィン(はね)の間にホコリと油が蓄積し、空気が抜けなくなってしまいます。
そうすると室内に油煙(油の煙)が広がるようになり、いろんなところがベトベト汚れてきてしまいます。
①安全のため電源をはずす。
②パーツやネジをはずし、ファンを取り出す。
③段ボール箱の底の端を1か所切り取り、穴を開ける。
④二重にしたゴミ袋を段ボール箱の中に入れ、袋の端を箱の穴から少し出しておく。
⑤アルカリ性洗剤(液体)をコップ1杯とファンを入れ、60度のお湯で浸す。
高温の方が油は柔らかくなり、落ちやすくなります。
⑥ゴミ袋の口を閉じ、ダンボール箱も蓋をしてガムテープでとめてしまう。
保温のためです。
⑦1時間放置する。
アルカリ性洗剤が油汚れに浸透するのを待ちます。
⑧使い古した歯ブラシで汚れをこすり落としていく。
⑨掃除を終えたら、ダンボール箱の端から出していたゴミ袋を切って、汚れた洗浄液をシンクへ流す。
汚れは日々変わっていくので、次第に風景となってしまいます。
そうなるとあまり気付かなくなってしまい、汚れは蓄積されていきます。
どうしても汚れを長く置いてしまうとあとあと大変になります。
”1日15分”時間を決めて、その時間内にできることを毎日場所を変えてやっていくようにするとよいでしょう。
<棚と棚の狭いすき間掃除>
「針金ハンガー」に、もう履かなくなった「ストッキング」をかぶせて、中に「タオル」を入れます。
これですき間掃除に便利なアイテムができます。
タオルの厚みとストッキングの静電気で、すき間の気になる汚れが簡単に取れます。
手の届かないような棚の上などを掃除するときには、ハンガーを曲げてL字型にすると便利です。
<浴室の鏡、水洗金具についた頑固な水あか>
「水あか」とは、水に含まれているカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が、水が蒸発したあとも残り、硬く結晶化したもののことです。
アルカリ性で、放っておくと範囲が広がり分厚くなって取れにくくなります。
「石けんカス」は、水道水のミネラル分が石けんと反応してできたもので、アルカリ性です。
「黒かび」は温度(20~30度)、湿度(70%以上)、栄養(汚れ)があるなど条件が揃うと発生します。
ですので、お風呂場は黒かびにとっては天国ような場所です。
汚れがアルカリ性なので、酸性の「クエン酸」を使って掃除をします。
クエン酸は弱酸性で、柑橘系に含まれる酸味成分が、水あかやせっけんカスなどのアルカリ性の物質を中和させて溶かしてくれます。
①鏡や水栓金具にクエン酸水をスプレーする。
クエン酸水の作り方
②鏡を「人工ダイヤモンドスポンジ」でこする。
固い水あかを取るのに最適のアイテムです。
クエン酸水をスプレーしながら行うとよく落ちます。
③水栓金具の汚れを「要らなくなったカード」で削り落とす。
スポンジだと石けんカスで目詰まりするので、カードを使います。
最後に水で洗い流し、乾拭きをするとピカピカになります。
<浴室のタイルの目地の黒かび>
黒かびはカビ取り剤を使って落とすのが一般的ですが、数日後にはまた復活してしまうことがあります。
①50度のお湯を黒かびの生えているところに90秒かけ続ける。
黒かびは50度に達すると、5秒間で死滅します。
カビは目に見える表面だけでなく、1mm程度奥にまで根を張っています。
90秒間かけ続けることで奥の菌まで死滅させることができます。
温水だけだとカビは死滅しても、表面の黒い色素は残ってしまい完全には消えません。
そんなときは「目地用補修ペン」を使って塗ればキレイになります。
カビの胞子は常に外から入ってきます。
1週間に1度、50度のお湯をかけて再発を防止しましょう!
※お風呂掃除の注意
「換気を必ず行う」
窓・ドアを開けて換気扇を回しましょう。
「洗剤の取扱い」
例えば、カビ取り剤(塩素系)とクエン酸(酸性)を同時に使うと有毒ガスが発生します。
一緒に使う際には、どちらかを完全に洗い流してから使うようにしましょう。
<網戸につまったホコリ>
網戸が詰まると風の通りも悪くなりますし、網戸についたホコリが室内に入り込むこともあります。
①網戸1枚全体に新聞紙を室内側にテープで貼る。
②外側から掃除機でブラシノズルを使って吸い取る。
縦方向、横方向に吸い取っていきます。
貼りつけた新聞紙が壁となり、掃除機が圧着してホコリを吸い込みやすくなります。
③網戸の桟についた汚れはブラシでかき出しながら掃除機で吸い取る。
④水を含ませたスポンジ2個で網戸を両手で挟み、下から洗っていく。
2層スポンジの柔らかい面同士を使います。
⑤雑巾で乾拭きする。
<窓ガラスについた砂ぼこり・手あか汚れ>
窓ガラスの外側には砂ぼこりなどホコリ系がついており、室内側は手あかなどの汚れが付いています。
ホコリはまず乾いた状態で先にとってしまうことがポイントです。
①外側の窓の桟についたホコリをブラシを使って落とす。
窓をきれいにする前に邪魔なホコリを全て取っておきます。
②バケツなどに「台所用中性洗剤」を水に入れて泡立て、窓拭き専用道具「シャンパー」をつける。
③窓の上の方からシャンパーで洗剤を左右方向に塗り、窓用掃除ワイパーをやや斜めに傾け、洗剤で浮いた汚れを切り(左右方向)、1列ごとにタオルで拭きとる。
ワイパーは同じ方向、同じ角度でかけると片方の端に汚れが集まります。
最後にその汚れを上から下へと集めとることでキレイになります。
↓ これに似ているのを使っているようでした
④桟に残った洗剤を雑巾で拭き取る。
さすが達人!拭きムラもなくきれいに仕上がりました。
<フローリングについた皮脂汚れ>
酸性の皮脂汚れなので、アルカリ性洗剤を使って中和させて落としたら良いと思いますが、場合によってはフローリングが変色する恐れがあります。
こういった場合には「中性洗剤」を使いましょう。
中性洗剤は素材を傷めません。
<丸洗いできないじゅうたんの汚れ>
大きいものや、床に貼りつけてあるタイプのじゅうたんやカーペットについた汚れ。
そんな汚れを落とすには「重曹」を使います。
①しぼった雑巾でじゅうたんを軽く拭いて濡らす。
汚れが浮いてきます。
②粉末の重曹をまく。
重曹は油汚れに効果的で、吸湿作用もあります。
③翌日、じゅうたんが乾いたら掃除機で吸い取る。
しっかりとお家の中の、重要なポイントの掃除方法を教えてもらえました!
これで大掃除もきっとはかどるのではないでしょうか。
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